重度喘息の治療薬候補「TRALOKINUMAB」
アストラゼネカは、米国のグローバルヘルスケア企業であるアボットと、バイオ治療薬「TRALOKINUMAB」のコンパニオン診断薬開発に関して提携契約を締結したと発表した。
「TRALOKINUMAB」は、アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンが開発中の薬剤であり、重度・コントロール不良の喘息治療薬候補とされている。
世界中で死亡の大きな原因になっている喘息
喘息は、気管支が可逆的に狭窄する気道の慢性炎症性疾患。すべての年代の人々に影響を及ぼし、世界中で死亡の大きな原因になっている。治療は通常、気道の炎症を抑制する吸入ステロイド剤によって行われている。
「TRALOKINUMAB」のコンパニオン診断薬となる「ペリオスチン」および「DPP4」は、重症喘息患者に発現が亢進するIL-13の予測バイオマーカーになりうるタンパクとして同定されている。「ペリオスチン」は以前より喘息のバイオマーカーになり得るとされていたが、「DPP4」はメディミューンにより新たに同定された経緯を持つ。
「TRALOKINUMAB」第3相試験と併せて開発
同診断薬の開発は、「TRALOKINUMAB」の第3相試験と併せて行われる。同契約にもとづきアボットは、「ペリオスチン」および「DPP4」の診断薬を開発・商業化する。これまでに、血漿検体を用いる喘息のコンパニオン診断薬の承認事例はないという。

アストラゼネカ アボットと重症喘息コンパニオン診断薬TRALOKINUMABの開発で提携 - アストラゼネカ株式会社
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