心筋梗塞の患者に対する適応について
アストラゼネカは、「チカグレロル」について、米国食品医薬品局(FDA)が適応追加申請を受理し、優先審査の対象に指定したと発表した。
今回の申請は、心筋梗塞の既往歴を有する患者に対する同剤の適応症についてのもの。
血栓性心血管イベント発生率を低減
「チカグレロル」は、シクロペンチルトリアゾロピリミジン群に分類される薬剤。直接作用型、選択的、可逆的に結合するP2Y12受容体拮抗剤であり、血小板活性を阻害することで効果を発揮する。
適応症は、不安定狭心症や非ST上昇型心筋梗塞、またST上昇型心筋梗塞 [STEMI] )患者の血栓性心血管イベント発生率の低減。心血管死、心筋梗塞または脳梗塞からなる主要評価項目の発生率を、「クロピドグレル」と比較して低減させることが示されている。
大規模アウトカム試験の結果に基づき申請
この適応追加申請は、アテローム血栓性イベントの再発抑制効果を評価した大規模アウトカム試験の結果に基づき行われた。同試験では、心筋梗塞の既往歴を有する21000例を超える患者を対象として、「チカグレロル」錠と低用量アスピリンの併用およびプラセボと低用量アスピリンの併用を比較している。
同社は今回の発表を、臨床的問題を解明することの重要性を裏付けるマイルストーンになるとしている。

アストラゼネカのチカグレロル 米国FDAが適応追加申請を優先審査対象に指定 - アストラゼネカ株式会社
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