武田薬品から大日本住友製薬へ返還
大日本住友製薬株式会社と武田薬品工業株式会社は、非定型抗精神病薬「Latuda」について、欧州における共同開発・独占的販売契約の解消を決定した。
同契約の解消により、同剤の欧州における開発・販売権は武田薬品から大日本住友製薬へ返還される。
100万人以上の患者が治療を受けた
「Latuda」は、大日本住友製薬が創製した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬。100万人以上の患者が、同剤による治療を受けたものと推計されている。
同剤は、成人における統合失調症治療剤として2014年3月に欧州委員会(EC)より承認を取得。現在欧州において、スイス・デンマーク・ノルウェー・フィンランド・オランダ・英国で処方されている。
欧州以外では、オーストラリアにて成人における統合失調症治療剤として承認を取得。米国とカナダにおいては、成人における統合失調症・双極性障害治療剤として既に処方が行われている。
具体的条件の協議を開始
今回解消されることとなった共同開発・独占的販売契約は、2011年3月に締結されたもの。
同契約により武田薬品は、英国を除くEU26ヶ国ならびにスイス・ノルウェー・トルコ・ロシアを対象国として、「Latuda」に関する開発および販売に関する権利を取得していた。この権利が、契約終了日に大日本住友製薬へ返還される。
両社は、返還ならびに事業の移管を適正に実行すべく、具体的条件の協議を開始するとしている。

非定型抗精神病薬「Latuda」の欧州における共同開発・独占的販売契約の解消の決定について - 武田薬品
http://www.takeda.co.jp/news/2015