三日熱マラリア、卵形マラリアの根治治療薬として開発中
2015年4月27日、サノフィ株式会社は、同社が開発中の抗マラリア剤プリマキン リン酸塩について、厚生労働省に対し製造販売承認申請を行ったことを明らかにした。
同剤は三日熱マラリアおよび卵形マラリアの唯一の根治治療薬として、これまで海外では長年にわたって臨床使用されてきた。WHOおよび各国のガイドライン等では同剤の臨床使用が推奨されているものの、日本では未承認である。ただ、他の代替薬がないことから実際には海外と同様の用法・用量で根治治療を目的に使用されてきた歴史がある。
「成人および小児マラリア患者における同剤の効能申請」に関する開発要望が日本熱帯医学会などから挙がったことで、2012年4月に同社は厚生労働省から開発要請を受けていた。
日本では輸入マラリアへの対応が必要
世界においては2億700万人がマラリアに罹患し、死亡は62.7万人にのぼると推計されている(2012年)が、日本では主に海外から持ち込まれる「輸入マラリア」による対応が必要とされている。
国内では、熱帯病治療薬研究班に所属する医療機関で同剤が投与された三日熱マラリアおよび卵形マラリアの患者数は、2003年から2012年かけて94例であったという。

サノフィ株式会社 プレスリリース
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp