世界初のALK阻害剤、「ザーコリ」
独メルク社と米ファイザー社は、非小細胞肺がん治療薬「ザーコリ」について、両社がコ・プロモーションすることで合意したと発表した。
同剤は、世界初の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤。このコ・プロモーションは、2014年11月発表のメルクとファイザー間のグローバル戦略提携に関連したもの。
治療パラダイムに変化をもたらした
「ザーコリ」は、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん治療薬。
非小細胞肺がんは、肺がんの中でもっとも多いタイプに分類され、その比率は85%から90%に達するが、同剤は同疾患の治療パラダイムに変化をもたらしたとされる薬剤。
同剤は、米国においてはALK融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がんの治療薬として承認を取得。EUにおいては、前治療歴のあるALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がんを対象に適応を取得。現在は世界80ヶ国以上で承認されており、同剤による治療を受けている患者は、臨床試験被験者を含むと約8000名以上に及ぶ。
まず米国・カナダ・日本・欧州5ヶ国にて開始
「ザーコリ」のコ・プロモーションについては、まず2015年の第2および第3四半期から米国・カナダ・日本・欧州5ヶ国にて開始予定。続いて2016年に、中国およびトルコで開始される。
メルク社は、2015年に同剤のプロモーションに関する対価を受け取り、続いて2016年からは20%の割合で製品の利益配分を受け取るとしている。

メルク社とファイザー社、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん治療薬ザーコリのコ・プロモーションに合意 - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press