経皮吸収型パーキンソン病治療剤
2015年4月14日、久光製薬株式会社は、同社が開発中の経皮吸収型パーキンソン病治療剤HP-3000(一般名:ロピニロール塩酸塩)について、国内における第3相比較臨床試験を開始したことを明らかにした。
同剤は同社が持つ経皮薬物送達システム(Transdermal Drug Delivery System:TDDS)技術を利用して開発された経皮吸収型製剤。安定した血中薬物濃度を維持できることから、投薬効果を持続させることでパーキンソン病の新たな治療薬として期待されている。
今回の試験では、L-dopa(レボドパ)を併用するパーキンソン病患者を対象に、同剤の有効性、安全性について、プラセボとの比較を行う。
貼って皮膚から薬を送りこむ画期的なTDDS技術
同社は経皮薬物送達システムに基づいた商品開発に力を注いでいる。
こうして生まれたTDDS製剤は、皮膚に貼るだけで放出された薬物が皮膚に移行することから、小児や高齢者など嚥下困難な患者などへの新たな投与方法として注目されている。
また適切な血中濃度を長時間にわたり維持する効果や、消化管への副作用低減、副作用が発現した場合に剥離により簡単に投与中断ができるなどのメリットも併せ持つ。

久光製薬株式会社 プレスリリース
http://www.hisamitsu.co.jp/company/pdf/