新たな標準治療に
エーザイ株式会社は3月26日、同社の創製した新規抗がん剤「レンビマ」が日本において、「根治切除不能な甲状腺癌」の効能・効果で、承認を取得したと発表した。
同剤は分化型甲状腺がんに加えて、甲状腺髄様がん、甲状腺未分化がんを含む根治切除不能な甲状腺がんの効能・効果を有する日本ではじめての分子標的薬となる。
今回の承認によって、同剤は標準的な治療法が確立していない根治切除不能な甲状腺がんの患者にも新たな標準治療として貢献することが期待される。
欧州など各国で申請中
同剤は同社の新たな筑波研究所で創製された新規抗がん剤であり、2015年2月、米国において、局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんの適応で発売され、現在、欧州(EU)のほか、スイス、韓国、カナダ、シンガポール、ロシア、オーストラリア、ブラジルで承認申請中である。
グローバルで実施した分化型甲状腺がんを対象とした臨床第III相試験(SELECT試験)においては、プラセボに対して無増悪生存期間を統計学的に有意に延長するとともに、高い奏効率を示し、国内で実施した臨床第II相試験(208試験)では、甲状腺髄様がん、甲状腺未分化がんにおいても、同剤の忍容性と有効性が示唆された。

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201520.html