高リン血症治療剤「キックリンカプセル250mg」
2015年3月17日、アステラス製薬株式会社は、同社が国内での開発を手がける高リン血症治療剤「キックリンカプセル250mg」(一般名:ビキサロマー)について、保存期慢性腎臓病を対象とする効能・効果の追加承認申請を行ったことを明らかにした。
同剤は透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善を効能・効果として、2012年6月から国内で販売されている。今回の追加申請は、日本で保存期慢性腎臓病患者を対象に実施した第3相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験及び長期試験)の結果に基づいて行われたという。
同剤は米国イリプサ社により創製されたが、同社が日本における独占的開発・販売権に関するライセンス契約を締結。三和化学研究所と共同販促を実施している。
血清リン濃度を低下させる効果に期待
同剤はアミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合し体内へのリン酸吸収を阻害する働きがある。
慢性腎臓病の治療においては、腎性骨症や虚血性心疾患のリスクが高くなる高リン血症を防ぐため、血清リン濃度を適正値に維持することが極めて重要とされる。同剤は血清リン濃度を低下させる効果があることから、保存期慢性腎臓病患者においても同様の効果が期待されている。

アステラス製薬株式会社 プレスリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/post-226.html