慢性閉塞性肺疾患を対象とする第3相PINNACLEプログラムから
2015年3月18日、アストラゼネカは、同社が開発中のPT003におけるポジティブな第3相試験の速報結果を発表した。
PT003は長時間作用型ムスカリン拮抗剤(LAMA)であるグリコピロニウムと長時間作用型β2刺激剤(LABA)であるホルモテロールフマル酸の1日2回投与定量配合剤。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の肺機能改善における同剤の可能性を調べるため実施された第3相PINNACLEプログラムにおいて、トラフ1秒間努力呼気容量(FEV1)測定を行った結果、同剤はPT001、PT005およびプラセボとの比較で統計学的に有意な改善を示したという。
独自の加圧式定量吸入器で治療の簡素化目指す
同剤は独自の多孔質粒子共懸濁技術を用いた加圧式定量吸入器(pMDI)を使用して投与される。pMDIは同社が買収したPearl Therapeutics により開発された吸入器で、これにより患者は別々の吸入器を使用することなく、異なる濃度で異なるクラスの医薬品を摂取することができるようになる。
同社はこの速報結果について、単一加圧式定量デバイスでLAMA/LABA製剤を提供できるようになれば、現在エアロゾール吸入器を使用する世界中のCOPD患者の助けとなるとしている。
(画像はプレスリリースより)

アストラゼネカ プレスリリース
http://www.astrazeneca.co.jp/media/