2件の新規治療薬に関する共同研究契約を締結
2015年3月10日、サノフィ株式会社は、東京大学と炎症性疾患およびがん領域における共同研究契約を締結したことを明らかにした。
この契約により、両者は「炎症性疾患の免疫制御分子」、「肝臓がんおよびその他のがんの免疫制御分子」を標的とした新規治療薬の創出に向け、共同研究を開始する。
東京大学の優れた医科学研究力とサノフィの創薬に関する知見を融合し、上記の領域における日本発の新たな分子標的薬の創出を目指したいとしている。
具体的にはサノフィの協力を得ながら、東京大学が基礎研究から臨床開発段階へ進めるために必要な基礎データを構築していくという。
東京大学生産技術研究所・医科学研究所で共同研究
東京大学生産技術研究所・谷口維紹特任教授との共同研究においては、炎症性疾患の免疫制御分子の免疫反応促進作用を阻害する核酸化合物がテーマ。その有効性の確認や、さらに有効な核酸化合物の創出を目指す。
また同大学医科学研究所・田原秀晃教授との共同研究においては、腫瘍細胞に対する局所の免疫反応を抑制する免疫制御分子を、その抗体を用いて阻害することで、細胞自律性機能と免疫制御機能の調整を図れる可能性を探る。それにより既存治療法の抗腫瘍効果を大きく向上させられる可能性があるという。

サノフィ株式会社 ホームページ
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp