虚血性脳梗塞の細胞治療において
中外製薬株式会社とアサーシス・インコーポレーテッド(以下「アサーシス社」)は、「MultiStem」を用いた虚血性脳梗塞の細胞治療において、ライセンス契約を締結したと発表した。
両社はこの契約締結により、日本における細胞治療を牽引するポジションを確立するという。
様々なアプローチによる修復を促す「MultiStem」
「MultiStem」は、アサーシス社が特許を持つ細胞治療医薬品。現在は、米国および欧州にて虚血性脳梗塞に対する第2相臨床試験の段階にある。
同製品による細胞治療は、様々なアプローチによる修復を促すことが示されている。従来のバイオ医薬品にように一つのメカニズムにおける効果のみに特化せず、多方面のアプローチから治療を行うことで差別化の可能性があるという。
また同製品は、数年にわたり凍結保存ができる可能性も持つ。投与を受ける人の組織との適合性検査や免疫抑制の必要がなく、投与が可能となる。
開発・販売の独占的な権利を持つ
今回締結されたライセンス契約は、「MultiStem」を用いた虚血性脳梗塞の細胞治療について、中外製薬が日本国内における開発・販売の独占的な権利を持つというもの。
同契約により、中外製薬は日本における同製品の臨床開発と販売を担当。アサーシス社は、製品供給の責任を担うとしている。

中外製薬、アサーシス社とMultiStemを用いた虚血性脳梗塞に対する細胞治療においてライセンス契約を締結 - 中外製薬株式会社
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