フランス国立保健衛生研究機構より発表
富士フイルム株式会社の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠200mg」について、エボラ出血熱に対する有効性が示唆される臨床試験の中間解析結果が、フランス国立保健衛生研究機構(Inserm)より発表された。
緊急対応として投与実績を積んでいた
「アビガン錠」は、富士フイルムグループの富山化学工業株式会社が開発した、抗インフルエンザウイルス薬。
同薬はマウス実験の結果、エボラウイルスに対して抗ウイルス効果を有することが公表されている。富士フイルムは、ギニアでのエボラ出血熱に対する臨床試験に同薬を提供すると共に、既に複数のエボラ出血熱患者に緊急対応として投与実績を積んでいた。
Insermは、同剤の臨床試験を2014年12月17日よりギニアの4か所のエボラ治療センターにて開始。今回中間解析結果として公表されたのは、この臨床試験における最初の80例。
エボラ出血熱の感染終息へ向けて
中間解析結果では、治療開始時のエボラウイルス量が中程度から高い患者群において、「アビガン錠」投与群は死亡率が半減したとしている。ただし、治療開始時のエボラウイルスが非常に高い患者群では、死亡率減少のシグナルを見出すことはできなかったという。
富士フイルムグループは、エボラ出血熱の感染終息へ引き続き貢献するとしている。

エボラ出血熱に対する「アビガン錠200mg」の臨床試験(中間解析)で有効性が示唆 - 富士フイルム株式会社
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/