ファブリー病治療酵素「JR-051」
JCRファーマ株式会社は、ファブリー病治療酵素「JR-051(遺伝子組換えα-ガラクトシダーゼA)」の臨床試験を開始したと発表した。
同社は「JR-051」開発の準備を進めていたが、臨床プログラムを今回開始し、最初の臨床試験を始めるに至った。
先天性のスフィンゴ糖脂質代謝異常症
ファブリー病は、先天性のスフィンゴ糖脂質代謝異常症。全身の細胞におけるライソゾーム内の、加水分解酵素であるα-ガラクトシダーゼA(α-GAL)が、生まれつき不足あるいは欠損していることにより生じる。
主な症状としては、四肢疼痛・角膜混濁・腎臓機能障害・心機能障害など。現在の標準的な治療は酵素補充療法(ERT)であり、酵素製剤が静脈内投与が2週間に1回行われている。症例数は、日本では約300人、世界では約5000人から10000人存在するという。
2017年の製造販売承認申請を目指す
「JR-051」は、国産のファブリー病治療薬酵素として、2017年に製造販売承認申請を行うことを目指し開発が進められている。JCRファーマは「JR-051」を、「α-ガラクトシダーゼA」のバイオ後続品として開発しているという。
同社は今後も、希少疾病治療薬の開発に取り組むスペシャリティファーマとして、患者の治療に貢献できるように取り組むとしている。

ファブリー病治療薬(開発番号:JR-051)の臨床試験開始のお知らせ - JCRファーマ株式会社
http://www.jcrpharm.co.jp/news