非代償性肝硬変を適応とする薬剤
エーザイ株式会社と味の素製薬株式会社は、分岐鎖アミノ酸製剤「LIVAMIN Oral Granules」(日本製品名「リーバクト配合顆粒」)を、フィリピンで新発売したと発表した。
同剤は、非代償性肝硬変を適応とする味の素製薬の薬剤。2009年に締結された契約に基づき、エーザイ株式会社が販売を行う。
アジア諸国での販売権をエーザイが取得
肝硬変は、慢性肝炎が進行して肝臓の組織が硬くなり、正常な機能を果たせなくなった状態を指す。症状が認められない代償期と、症状が出現する非代償期に分類されるが、同剤は非代償性肝硬変患者の血清アルブミン値を改善する薬剤。
同剤は元来、味の素製薬が製造販売権を保有する。しかし2009年2月、アジア諸国での販売権に関してエーザイと基本契約を締結。フィリピンのほか、香港、中国、マカオにおける同剤の独占的販売権を、エーザイが取得している。
フィリピンの肝硬変患者数、約127000人
フィリピンにおける肝硬変の患者数は、約127000人とされる。2010年には約9200人が同疾患が原因で死亡したとされ、肝硬変は同国における医療上の大きな課題となっている。
フィリピンにおいては、エーザイの子会社であるHI-Eisai Pharmaceutical Inc.が、2014年4月に非代償性肝硬変を適応とする承認を取得。今回の発売により、肝臓疾患患者のQOL改善とベネフィットの向上に貢献するとしている。

フィリピンで分岐鎖アミノ酸製剤「LIVAMIN Oral Granules」を新発売 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201503.html