人工涙液等で効果が不十分なドライアイに伴った重度の角膜炎が対象
2015年1月23日、参天製薬株式会社は、医療用ドライアイ治療薬「Ikervis(アイケルビス)」(一般名:シクロスポリン)について、欧州医薬品評価委員会(CHMP)から承認勧告を取得したことを明らかにした。
同社は2013年12月に欧州子会社を通じ、同剤を欧州医薬品庁に承認申請している。上市できれば欧州市場で初の医療用ドライアイ治療剤となる予定だ。
同剤はフランスの製薬会社ノバガリ・ファーマ(2011年に同社が買収)が開発した。
乳化した点眼剤に正電荷を付加することで、負電荷を帯びた眼表面への滞留性と眼内移行性を高め、薬効持続時間を延長させることができる独自の「ノバゾーブ技術」が生かされている。その結果、ドライアイに伴った眼表面の障害を改善する効果および炎症を軽減させる効果を持つという。
医療用眼科薬の上市が望まれる欧州
ドライアイについて、日本では同社による2品目など医療用眼科薬が存在する。
一方欧州では一般用医薬品のみしかなく、一部の専門医が免疫抑制剤を院内で調剤して対応しているのが現状。それにより、患者がなかなか適切な治療を受けられない事態も起こっていることから、医療用眼科薬の上市が望まれている。

参天製薬株式会社 プレスリリース
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