腎細胞がんを対象とした臨床
エーザイは、新規に創薬した抗がん剤の「レンバニチブシメル酸塩」が、臨床第1/2相試験(205試験)の第2相パートで、主要評価項目を達成したと、発表した。
切除が不可能ながんや、移転性腎細胞がんを対象とした臨床試験での達成となった。
腎細胞がんの救世主
腎細胞がんは、腎臓のがんの中で、発生頻度が高い。手術も難しく、5年生存立も低い部位である。また、腎細胞がんは、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患でもある。
今回の試験結果は、根治切除不能、転移性腎細胞がんの治療に推奨されている薬剤のエベロリムスを単剤で服用するよりも、エベロリムスとレンバニチブシメル酸塩の併用での優位性を示している。現時点では、根治切除不能、転移性腎細胞がんの治療で2次治療の適応で承認されている併用療法は、存在しない。エーザイは、今回の結果をもとに開発計画を協議する。
現在の展開
現在、レンバニチブシメル塩酸は、甲状腺がんに適応されている。日本、米国、欧州など、各国で承認申請が行われている。肝細胞がんを対象とした臨床試験や他のがん腫瘍に対して、多数の臨床試験が行われている。今後、エーザイは、レンバニチブシメル酸塩でのがん治療について、研究を進める。

エーザイ株式会社 プレスリリース
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