新たな治療選択肢に
ノバルティス ファーマ株式会社は12月26日、尋常性乾癬および関節症性乾癬の治療薬として、ヒト型抗ヒトインターロイキン-17Aモノクローナル抗体である「コセンティクス皮下注150mgシリンジ」および「コセンティクス皮下注用150mg」の製造販売承認を取得したと発表した。
同剤の製造販売承認取得によってノバルティス ファーマ株式会社とマルホ株式会社は、国内の皮膚科領域で共同プロモーションを開始することとなる。
この発表についてノバルティス ファーマ株式会社 代表取締役社長であるダーク・コッシャ氏は、
「医療ニーズの高い尋常性乾癬および関節症性乾癬において、世界で初めて承認された新規作用機序を有する『コセンティクス』を日本の患者さんに新たな治療選択肢として提供できることを大変嬉しく思います」
と述べている。
米国、欧州で第一選択薬に
日本では人口の0.3%にあたる43万人が罹患していると報告されており、2010年より乾癬に対して生物学的製剤の使用が可能となり、治療の幅は広がっているものの、効果発現までの時間がかかること、ほぼ寛解が得られないこと、あるいは効果が長期に持続しないことなどから、患者の満足度は高いとは言えない状況にある。
インターロイキン-17Aは、乾癬の病態において、発症および維持に中心的な役割を果たすと考えられており、この疾患に罹患した患者の皮膚に高い濃度で存在している。
同剤は選択的にIL-17Aに結合し、IL-17Aの生物活性を中和するヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体で、皮膚および関節の炎症を抑制すると考えられている。
米国においてはFDA諮問委員会が、10月に全身療法または光線療法の対象となりうる成人患者における中等症または重症の尋常性乾癬の治療薬として、また欧州のCHMPは11月に全身療法の対象となる中等症から重症の成人尋常性乾癬の第一選択薬として同剤の承認勧告を採択している。

ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース
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