心房細動と静脈血栓塞栓症の適応で
第一三共株式会社は、同社の子会社が抗凝固剤「SAVAYSA」について、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。
承認を取得した子会社は、第一三共Inc.。適応症は、「非弁膜症性心房細動患者における脳卒中および全身性塞栓症のリスク低減」および「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺塞栓症)の治療」。
血液凝固に関与するFXaを阻害
心房細動は、心拍が速く不規則になるため、心房の中で血栓ができやすくなる疾患。血栓が血流と共に脳に流れると、脳卒中を引き起こす場合もある。心房細動に伴う脳卒中患者の死亡率は、心房細動を伴わない患者の約2倍に及ぶという。
静脈血栓塞栓症は、深部静脈血栓症と肺塞栓症の総称。深部静脈血栓症は深部静脈に血栓が形成される疾患であり、肺塞栓症は深部静脈で形成された血栓の一部が肺動脈を閉塞して致死的状況をもたらす疾患だ。
心房細動と静脈血栓塞栓症が適応症として承認された「SAVAYSA」は、同社が創製した経口FXa(活性化血液凝固第X因子)阻害剤。血管内において血液凝固に関与するFXaを、選択的・可逆的・直接的に阻害する。
2015年2月より営業活動を開始
同剤の承認申請は、2014年1月に実施された国際共同第3相試験の結果に基づき行われた。承認取得を受け、同社グループは今後発売準備を進め、第一三共Inc.が2015年2月より営業活動を行う予定としている。
同社グループは、今回の承認が多くの患者や医療関係者のニーズに応え、新たな選択肢を提供するものと確信しているという。

抗凝固剤 SAVAYSA(TM) (エドキサバン)の米国における承認取得のお知らせ - 第一三共株式会社
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/