がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減を効能・効果として承認
ガルデルマ株式会社(以下、ガルデルマ)は、ロゼックス(R)ゲル0.75%(一般名:メトロニダゾール)が、「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減」の効能・効果で、医薬品製造販売承認を取得したと発表した。
ロゼックス(R)
同薬は、がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減の効能・効果を適用する薬品としては、日本で最初のものとなる。同薬は、進行がんの皮膚潰瘍部位で増殖し、プトレッシン、カダベリンといった臭気物質を発生する数種類のグラム陽性及びグラム陰性嫌気性菌に対して抗菌作用をもつ。その作用が、がん性皮膚潰瘍に伴う臭気を軽減させる。
QOLの向上のために
がん性皮膚潰瘍臭は、とても匂いが強いため、患者及びその家族のQOLの著しい低下が臨床の場で大きな問題となっていた。
そのため、日本緩和医療学会及び日本緩和医療薬学会から、厚生労働省に設置された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に対して、がん性皮膚潰瘍臭の軽減を目的としたメトロニダゾール外用薬の市販化に関する要望書が提出されていた。
この会議において、がん性皮膚潰瘍臭が不可逆的で日常生活に影響を及ぼす病態、疾患であり、メトロニダゾール外用薬が標準的療法に位置づけられるとの評価となった。
そして、厚生労働省より、英国法人が同じ効能・効果をもつ製品を販売しているガルデルマに対し、がん性皮膚潰瘍臭の軽減を目的としたメトロニダゾール外用薬の開発を要請された。ガルデルマはこれを受諾し、国内第3相試験を実施。その有効性と安全性を確認した後、製造販売承認申請を行い、今回の製造販売承認となった。

ガルデルマ株式会社ニュースリリース
http://www.galderma.jp/c_press-release/2014/12/075.html