米国において、Phase I 臨床試験の治験を開始
オンコリスバイオファーマ株式会社は、同社が開発を進めている新規エピジェネティックがん治療薬OBP-801について、米国でのPhase I臨床試験について、治験を開始することを2014年12月22日に発表した。
今回の治験の背景について
アメリカにおいて臨床試験を開始するにあたっては、アメリカ食品医薬品局(FDA)より治験薬に関する安全性レビューを受ける必要がある。OBP-801についても、今回FDAによるレビューが完了し、まだ同時に同社が合わせて申請していた治験プロトコールに基づく臨床試験についても了解を受けた。
同社は2009年10月にOBP-801をアステラス製薬株式会社よりライセンス導入。さらに、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成金を活用、今回の臨床試験に向けた申請を実施していた。
OBP-801は遺伝子構造の変化に注目した抗がん剤で、元々は長野県の土壌で発見された緑膿菌がOBP-801を作り出している。この物質にはHDAC(ヒストン脱アセチル化酵素)を阻害する作用があり、このことによって誕生後の後天的な遺伝子構造の変化である「エピジェネティックな変化」を正常化させ、がん細胞の増殖を抑制する狙いがある。
今回の臨床試験開始につき、同社では本年度業績への影響はないと発表している。

オンコリスバイオファーマ プレスリリース
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