日本での製品名「ロンサーフ配合錠T15・T20」
大鵬薬品工業株式会社は、抗悪性腫瘍剤「TAS-102」について、米国食品医薬品局(FDA)への新薬承認申請のローリング・サブミッション(段階的提出)を完了した。
同剤は、現在グローバルで開発中の抗悪性腫瘍剤。日本での製品名は、「ロンサーフ配合錠T15・T20」となっている。
経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤
「TAS-102」は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した、経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。
FTDは、DNAの複製時にチミジンに代わって直接DNA鎖に取り込まれることで、DNAの機能障害を引き起こし、抗腫瘍効果を発揮すると推測されている。TPIは、FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害し、FTDの血中濃度を維持する。
日本では、国内第2相臨床試験の結果に基づき、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」を効能・効果とし、「ロンサーフ配合錠T15・T20」として本年5月に世界に先駆け発売されている。
全生存期間を有意に延長
「TAS-102」は、本年9月12日にFDAがファスト・トラックに指定。この指定を受け大鵬薬品は、10月16日にローリング・サブミッションの最初の提出を実施した。
同申請は、国際共同第3相臨床試験の結果に基づいて行われている。同試験において、「TAS-102」投与群は、プラセボ投与群に比較して全生存期間を有意に延長。安全性面においても、特に問題となる事象は観察されなかったという。

新規抗悪性腫瘍剤TAS-102 進行・再発の結腸・直腸がん治療薬としてFDAに新薬承認申請の提出完了 - 大鵬薬品工業株式会社
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