「骨髄異形成症候群に伴う貧血」を対象
東京都に本社を置く協和発酵キリン株式会社は、持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ(R)注射液5μgプラシリンジ」について、国内適応追加に関する医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得することができたと、2014年12月18日に発表した。
この製剤の一般名はダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)で、追加される適応症は、骨髄異形成症候群に伴う貧血。
今回の国内適応追加の背景とは
ダルベポエチンアルファは、貧血治療における一次治療薬として欧米の骨髄異形成症候群の治療ガイドラインで推奨されている。この薬の対象となる患者は、国際予後スコアリングシステムにおける低リスク又は中間-1リスクに分類され、かつ、血清中エリスロポエチン濃度が低い患者となる。
しかし、今までは骨髄異形成症候群による貧血に対してはダルベポエチンアルファを使用することはどの国でも認められてこなかった。
日本においては、患者団体や関連学会において骨髄異形成症候群に伴う貧血についても早期承認するよう要望書が出されており、同社では承認取得に向けて研究や臨床試験を実施し、今回の承認となったのである。なお日本での承認は先進国では初となった。

協和発酵キリン ニュースリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/