Enterome社と共同研究開発
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)とEnterome Bioscience SA(以下、Enterome社)は、2016年1月6日、腸内細菌を標的とした新たな治療薬を創出する共同研究開発契約を締結したと発表した。
Enterome社は、French National Institute for Agricultural Researchのメタゲノミクス技術による発見を進展させる目的で2012年、パリに設立された。腸内細菌関連疾患の個別化治療に向けた治療薬などを研究するリーディングカンパニーで、腸内細菌を量的・機能的に分析する新基準を開発し、治療ターゲットを創出している。
腸内細菌由来の新薬候補物質
両社がこの共同研究開発で選択した腸内細菌は、潰瘍性大腸炎をはじめとする炎症性腸疾患や過敏性腸症候群などの腸管運動障害を含む消化器系疾患で重要な働きをするとされている。
今後、腸内細菌を由来とする低分子医薬または生物学的製剤の新薬候補物質を探索する上で、Enterome社のメタゲノミクス技術が用いられることになる。武田薬品は全世界で新薬候補物質に対する独占的権利を得、臨床開発から製品化までを行う。
Enterome社は契約一時金と3年間の研究開発費の他に、研究開発で創出された化合物のオプション権を武田薬品が行使したことに伴うマイルストンとロイヤリティを受領する。

武田薬品工業株式会社・Enterome Bioscience SA プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160106_7263.html