クロストリジウム・ディフィシル感染症の予防を目的としたワクチン
2016年1月7日、サノフィ株式会社は、サノフィ・グループのワクチン事業部門であるサノフィパスツールワクチン事業部が、国内でクロストリジウム・ディフィシルワクチンの第III相臨床試験を開始したことを明らかにした。
同ワクチンは現在、クロストリジウム・ディフィシル感染症の発症予防を目的として開発中のものだ。消化管感染症の原因となる芽胞形成細菌が原因で引き起こされる腸の炎症や下痢を引き起こす毒素に対する中和抗体を誘導する。
今回の臨床試験は、同ワクチンの安全性、免疫原性、有効性が検証されるようデザインされている。
生命を脅かす医療関連感染症の主要原因菌
クロストリジウム・ディフィシルは、感染者から排出された芽胞を主な感染源とする芽胞形成細菌である。
再発率が高く、20~30%の確率で再発するため、再入院や入院期間の延長が必要となる患者が多いのが現状だ。また、年齢や抗生物質の使用、入院や介護関連施設入所期間の長さに関連して感染の可能性が上昇することでも知られており、集団感染に発展する可能性もあるという。
さらに医療関連感染症の主要原因菌であり、その感染により生命が脅かされる可能性があることから世界的に問題となっている。

サノフィ株式会社 プレスリリース
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp