米国ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院内心血管疾患予防研究所と
2016年1月12日、興和株式会社は同社が創製した高脂血症治療剤「K-877」について、心血管疾患発症・再発予防を目的としたグローバル臨床試験に係る業務委受託契約を、米国ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院内にある心血管疾患予防研究所(CCVDP)と締結したことを明らかにした。
CCVDPは医薬品開発における助言や指示、および試験の企画を担う目的で設立されたアカデミック臨床研究機関だ。
同社は高コレステロール血症治療剤(スタチン製剤)単独治療と、K-877を併用した場合の、心血管疾患発症・再発に係る抑制効果について評価することを目的に、第3相臨床試験PROMINENT試験を実施する。
PROMINENT試験において、CCVDPは治験実施計画書の作成から試験運営に係るサポート、および科学的なリーダーシップを務める。興和は米国の開発子会社による開発業務を進めていくという。
世界初となる高活性かつ高選択なPPARαモジュレーター
同剤は世界初となる高活性かつ高選択なPPARα(ペルオキシソーム増殖剤活性化レセプター α)モジュレーターだ。
PPARαは肝臓や褐色脂肪、心臓、腎臓で強く発現している核内受容体であり、活性化することでる血中トリグリセライド(TG)濃度の低下などを導く。選択的PPARαモジュレーターはPPARαを介した遺伝子の転写調節を選択的に行い、従来のPPARαアゴニストのベネフィットを高め、リスクを軽減することを目指す薬剤となる。
2015年10月19日付けで同剤は高脂血症を適応として、世界に先駆け、厚生労働省に製造販売承認申請が行われている。

興和株式会社 プレスリリース
http://www.kowa.co.jp/news/2016/press160112.pdf