産学共同実用化開発事業に採択
持田製薬株式会社は、北海道大学との共同研究で生み出した軟骨修復治療材(開発コードをdMD-001とする)の治験を開始することを2015年12月21日に発表した。
同社は関節軟骨損傷治療にアルギン酸ナトリウムを用いることについて共同研究で追究してきた。同大の代表研究者は、北海道大学大学院医学研究科機能再生医学講座整形外科学分野の岩崎倫政教授である。
2014年7月、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)から高リスクで大規模な開発を支援する技術移転支援事業(産学共同実用化開発事業、NexTEP)に採択されたことを機に、実用化と製品化に向けた開発を進めている。
高品質なアルギン酸ナトリウムを使用
dMD-001の主成分はアルギン酸ナトリウムで、生体組織の修復治療材として再生医療分野での活用が見込まれる。
今回の治験では、dMD-001の性能と安全性を国内の医療機関で検討し、医療機器として製造販売承認の取得を目指していく。
医療用素材に用いる高純度なアルギン酸ナトリウムについては株式会社キミカの提供を受ける。同社は医薬品向けの原薬を供給するアルギン酸専業メーカーである。

持田製薬株式会社 プレスリリース
http://www.mochida.co.jp/news/2015/pdf/1221.pdf