家庭でより治療しやすく
鳥居薬品株式会社(以下、鳥居薬品)は、2015年12月25日、スギ花粉症に対する減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬TO-206(舌下錠)について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
TO-206(舌下錠)
鳥居薬品は2014年10月から、スギ花粉症に対する減感作療法薬として、「シダトレンスギ花粉舌下液」を販売している。しかし、舌下液の状態では冷所での保存(2~8度)が必要であることなどの課題があったため、保存上の課題を含め、利便性等を高めた舌下錠として開発を進めた。
TO-206は国内実施したTO-206の第II・III相臨床試験において、舌下投与によるスギ花粉症症状の軽減が確認されており、安全性及び忍容性に関して、特に問題は認められていない。
今回のTO-206の申請が承認されれば、スギ花粉症治療の選択肢を広げ、より家庭での治療が受けられやすくなる。
減感作療法(アレルゲン免疫療法)
減感作療法とは、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンの投与を低濃度から開始し、高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法である。
アレルギー症状を軽減したり、長期にわたり症状をおさえたりできる可能性のある治療法だが、すべての患者に効果が期待できるわけではない。
3~5年にわたる長期の治療が必要だが、舌下減感作療法の開発により、自宅で毎日の服用ができるようになった。しかし、舌下減感作療法は、患者自身が自宅で行う治療であるため、副作用等、患者本人の治療法に関する十分な理解が重要になる。

鳥居薬品株式会社 プレスリリース
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