SanBio社とサノビオン社が実施
サンバイオと大日本住友製薬は、慢性期脳梗塞治療剤としてサンバイオの子会社であるSanBio,Inc.と大日本住友製薬が共同開発中の細胞医薬品「SB623」について、2b相臨床試験に向けた被験者の募集を開始した。
同試験では、米国の約60施設で慢性脳梗塞患者156例に対し、SB623の安全性と有効性について検討を行っていく。
SanBioと大日本住友製薬や慢性期脳梗塞を対象に北米領域で同剤の共同開発および独占販売権に関するライセンス契約を2014年9月に締結しており、同試験については、SanBio社と大日本住友製薬の子会社のサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下、サノビオン社)が行っていく。
SB623
SB623は、健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作成された他家由来の間葉系幹細胞。同剤を神経組織に投与すると脳の神経再生能を引き起こし、その結果損なわれた新生細胞の再生を促進する効果が見込まれている。
なお、第1/2a相臨床試験結果では、同剤の投与による虚血性脳梗塞後の運動機能改善が示唆されている。
脳梗塞
米国では毎年約80万人が脳梗塞を発症し、その87%は虚血性脳梗塞だ。一般的に急性期脳梗塞の治療法において、脳梗塞後6か月を経過すると有意な改善が見られず、さらに、身体に後遺症を残す主な原因となっている。
しかしながら、現在脳梗塞は予防や救急治療に重点が置かれている一方で、脳梗塞の発症後、数カ月から数年にわたり後遺症を患っている患者に対する治療法は存在しない。そのため、同剤はこのような患者への新しい治療選択肢になる可能性が示唆されている。

サンバイオ ニュースリリース
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