日本を含む特定地域における使用権を得る
レジエンス株式会社は、12月3日、オーストラリアのCynata Therapeutics Ltd.(以下「Cynata社」)と幹細胞製造技術「Cymerus」の事業提携に向けた基本合意を締結したと発表した。
締結は、発表の前日である2日に行われた。レジエンスは今後、日本を含む特定地域において「Cymerus」の使用権を得ることになる。
iPS細胞からのMCA細胞供給を可能に
Cynata社はメルボルンの再生医療分野のバイオテクノロジー企業。MSC(間葉系幹細胞)の前駆細胞であるMCAを活用し、治療用幹細胞プラットフォーム技術「Cymerus」を開発した。
既存のMSC治療薬では、ドナーからの骨髄や臍帯血由来の幹細胞を用いているため、一回の採取から得られる量や培養で増やせる細胞量に限界があった。しかし「Cymerus」は、治療用MSCの商業規模での経済的生産を、MCAを介することで実現。iPS細胞からのMCA細胞供給を可能にしている。
製品の開発・商品化を共同で実施
レジエンスは、再生医療分野での世界の基幹市場となりつつある日本において、「Cymerus」は、重篤な疾患治療に適用可能なMSC製剤を商業レベルで供給できる優れた製造技術としている。
両社は今後、基本合意のもとで提携内容の詳細について検討を行った上で、戦略的事業提携に至る見込み。この技術を用いた再生医療など製品の開発・商品化を共同で実施していくという。

Cynata社との幹細胞の製造技術Cymerusの事業提携に関する基本合意を締結 - レジエンス株式会社
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