Cour社のTIMP技術に基づくナノテクノロジー技術を利用
2015年12月8日、武田薬品工業株式会社は、Cour社(Cour Pharmaceuticals Development Company, Inc.)とセリアック病等の消化器疾患に対する治療薬の共同研究開発契約を締結したことを明らかにした。
この提携によって、セリアック病患者が食事に含まれるグルテンに対する耐性を獲得できるナノテクノロジー技術を活用した治療薬の創出を目指すという。
このナノテクノロジー技術は、治療困難な免疫疾患に対し革新的な治療薬の創出を目指すナノバイオ技術を有するCour社が開発した、Tolerizing Immune Modifying nanoParticle (TIMP)技術に基づくものである。
TIMPはカプセルに封入されて静注されることで、広範に免疫を抑制せず、全身のグルテン反応性T細胞を標的とし、同細胞を制御する。
全世界のライセンスを獲得する独占的なオプション権
武田薬品工業は、この提携による臨床第2a相試験終了後に、TIMP-GLIAプログラムに対する全世界のライセンスを獲得する独占的なオプション権を有することになる。
一方でCour社は、同社から一時金およびマイルストンを受領するほか、同社が製品化に成功した場合はその売上に応じたロイヤルティを受領するという。

武田薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2015/