閉経後膣萎縮症
塩野義製薬株式会社は、ニュージャージー州に所在する米国子会社のShionogi Inc.が、閉経後膣萎縮症を対象としたOsphenaの第3相臨床試験を米国で開始したことを2015年12月3日に発表した。
閉経後に女性の約半数が発症するとされる閉経後膣萎縮症は、閉経によるエストロゲンレベルの低下で膣粘膜内層が薄くなり弾力性を失くす。この萎縮状態に加えて、膣分泌物の低下などが原因で膣に乾燥感が生じる。同症に伴う症状では、性交痛に並ぶ不快感とされる。同疾患は慢性かつ進行性である。
選択的エストロゲン受容体モジュレーター
同社グループは閉経後膣萎縮症に伴う性交痛の治療薬としてOsphenaでFDAの承認を取得しており、2013年6月に経口選択的エストロゲン受容体モジュレーターとして米国で発売した。
欧米子会社Shionogi Limitedでは膣乾燥感を含めた中程度から重度の閉経後膣萎縮症を適応症に製品名Senshioで2015年1月に発売した。
今回の試験は、中等度から重度の膣乾燥感に対するOsphenaの有効性と安全性を検証するもので、無作為抽出した閉経後女性(40歳~80歳)約600人にプラセボ対照二重盲検比較試験を行う。

塩野義製薬株式会社 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/