1日1回の皮下投与注射剤
武田薬品工業株式会社は、11月26日、多発性硬化症治療剤「コパキソン皮下注20mgシリンジ(以下「コパキソン」)」を、日本国内で発売した。
同剤は、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.(以下「Teva社」)が開発した、1日1回の皮下投与注射剤。
多発性硬化症の再発を予防する
多発性硬化症は、中枢神経系の炎症性脱髄性障害を主徴とする、自己免疫疾患。脳および脊髄の脱髄斑を特徴とし、一般的な症状としては視覚および眼球運動異常・感覚異常・筋力低下・痙縮・排尿不全・認知機能障害などがみられる。
「コパキソン」は、免疫を調整することで中枢神経における炎症を抑制し、多発性硬化症の再発を予防する。海外での適応症は再発型の多発性硬化症であり、米国・ロシア・カナダ・メキシコ・オーストラリア・イスラエル・欧州諸国など50ヵ国以上で承認されている。
開発要請を受けていた「コパキソン」
「コパキソン」は2009年3月、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定され、2010年5月には「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」として開発要請を受けていた。
武田薬品は2013年3月、同剤の日本における製品化に関するライセンス契約をTeva社と締結。同契約に基づき、2015年9月には製造販売承認を取得、今回の発売に至っている。

多発性硬化症治療剤「コパキソン皮下注20mgシリンジ」の日本における発売について - 武田薬品工業株式会社
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