共同で抗菌薬を開発
塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)は、2015年11月9日、GlaxoSmithKline plc.(以下、GSK社)と行ってきた多剤耐性菌を含むグラム陰性菌に対する新規注射用セファロスポリン系抗生物質S-649266とバックアップ化合物の共同研究・開発・販売に関する契約を改定したことを明らかにした。
両社は、既存の抗菌薬に対して多剤耐性菌を含むグラム陰性菌が増加してきた状況を受けて、2010年に契約を締結し、新規作用機序をもつ抗菌薬の開発に取り組んできた。
共同研究から創製したのが、それぞれプロファイルが異なる2つの化合物、新規注射用セファロスポリン系抗生物質のS-649266とそのバックアップ化合物として発見されたGSK3342830である。
S-649266を単独で開発
両社は、2化合物がいずれも臨床に必要とされているとの判断から、それぞれの化合物に各社で傾注して開発を早めるため、共同開発を終了させるに至った。
今回の契約改定の結果、塩野義製薬はS-649266の開発を継続する一方で、GSK社から一時金とGSK3342830の開発・販売に対応したマイルストンを受け取る。また、2つの化合物の売り上げについてはそれぞれでロイヤリティを支払うものとする。
塩野義製薬は、2015年度中にS-649266の第3相臨床試験の開始を予定している。

塩野義製薬株式会社 プレスリリース
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