機能性ペプチドSR-0379
塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)は、株式会社ファンペップ(以下、ファンペップ社)と肉芽形成促進作用を有する機能性ペプチドSR-0379に関するライセンス契約を締結し、SR-0379の全世界における独占的研究・開発・製造・販売権を取得することを2015年10月29日に発表した。
ファンペップ社は大阪大学発のバイオベンチャーで、プラットフォームテクノロジーにより創出したアミノ酸20個からなる合成ペプチドSR-0379の知的財産権を保有する。化粧品や医療機器、医薬品などの分野で、この技術を応用した事業を計画している。
アカデミアとの連携
塩野義製薬は、動物モデルに用いた非臨床試験で、SR-0379が肉芽形成促進作用をもつ抗菌ペプチドであると確認され、難治性皮膚潰瘍の治療薬としての期待が高まっていることから、研究開発を急ぎ、褥瘡をはじめとする在宅医療現場などのニーズに応える必要性を感じた。
褥瘡は、寝たきりや麻痺などで体位を変えられず、圧迫された部位に酸素や栄養素が回らなくなり、周辺組織に及ぶ損傷のことをいう。悪化すると、組織の壊死が広範囲になり、皮膚潰瘍を発症し、細菌感染のリスクもある。
今回のファンペップ社との契約締結のように、今後も、塩野義製薬は、新薬のシーズを発見したアカデミアと連携することで、その実用化を促進していく考えである。

塩野義製薬株式会社 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/