経口CSF‐1R阻害剤Pexidartinib
第一三共株式会社が2015年11月2日に発表したところによると、同社の米国子会社、第一三共Inc.社とPlexxikon Inc.の経口CSF-1R阻害剤Pexidartinib (PLX3397)について、米国食品医薬品局(以下、FDA)が腱滑膜巨細胞腫(TGCT)の治療に対する「画期的治療薬(Breakthrough Therapy)」に指定した。
このたび、Pexidartinibが受けた「画期的治療薬」の指定は、安全性と有効性を検討するために単一アーム、多施設で実施した第1相臨床試験の延長コホートの結果が根拠となっている。この試験結果はNew England Journal of Medicine誌の2015年7月30日号に発表された。
現在、TGCTを適応とする全身療法でFDAが承認したものはなく、欧米においてPexidartinibの第3相臨床試験が進められている段階である。
Pexidartinibは、抗PD1抗体を含む他の薬剤と併用するなどの形で、膠芽細胞腫やメラノーマなどの新たな効用についても開発が行われている。
画期的治療薬指定の目的
「画期的治療薬」とは、既存の治療法にはない利点により重篤な疾患に効果をもたらす可能性がある場合、患者が最新の治療法を早急に受けられるようにするため、その薬剤の開発および審査を迅速にする制度である。

第一三共株式会社 プレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006370.html