NIP-022の有効性
日産化学工業株式会社(以下、日産化学)と株式会社ヤクルト本社(以下、ヤクルト本社)は、新規の血小板増加薬「NIP-022」に関する共同開発および実施権特許契約を締結したことを2015年10月27日に発表した。
日産化学が創製したNIP-022は、造血因子のトロンボポエチンの受容体を活性化させて血小板数を増加させる低分子化合物である。経口投与が可能で、化学療法などにおいて現れる血小板減少症に有効な薬剤となると考えられている。
すでに、健常人を対象とする臨床第1相試験では血小板の増加作用と安全性が確認されている。さらに、がん化学療法で血小板減少症を発症した患者を対象とする臨床試験では、健常人より高用量を服用した場合の安全性が確認できた。
共同で開発
今回、両者が共同開発、実施権許諾契約を締結した結果、ヤクルト本社はNIP-022について日本での独占的な開発・販売権を取得する。一方、日産化学はヤクルト本社から一時金や開発段階に伴うマイルストーン、売上高に伴うロイヤリティを支払われる。
今後、両社がNIP-022を共同開発することになるが、ヤクルト本社は臨床試験の準備を進め、日産化学は原薬の開発・製造を行う。

日産化学工業株式会社・株式会社ヤクルト本社 プレスリリース
http://www.nissanchem.co.jp/