革新的プロジェクトの連続上市に備える
2015年10月22日、中外製薬株式会社は、都内に少量多品種に対応した後期開発用治験薬および初期商業用のバイオ抗体原薬生産プラントを建設することを明らかにした。着工は2016年1月を予定しており、2019年6月に稼働を予定している。
同プラントの建設は、同社の生産子会社である中外製薬工業株式会社の浮間工場にて行われる。これにより、後期開発用治験薬および初期商業用のバイオ抗体原薬の生産を、少量多品種でシームレスに実現することが可能となるという。
同社は現在、独自に開発した抗体改変技術を利用した複数の抗体医薬品を臨床開発中だ。さらに、CPRをはじめとする国内外の研究所で活発に抗体医薬品の創薬活動も進めており、臨床入り間近な医薬品も複数控えていることから、少量多品種に対応した治験薬の生産体制が必要となっていた。同プラントはこのニーズに応えたものとなる。
製法開発から治験薬用および初期商業用のバイオ抗体原薬生産の一貫体制
浮間工場では2013年から2015年にかけ、バイオ医薬品の製造能力倍増による複数品目同時開発への対応を目的とした総額29億円の設備投資計画を実施してきた。
さらに、浮間事業所は製法開発の研究拠点も備えていることから、製法開発と原薬生産を同一拠点で行うことによる、より効率的な生産工程の実現も可能となる。
同プラントの建設により、浮間工場は計49,000Lの培養槽を保有することとなるという。これにより、同工場にて製法開発から治験薬用および初期商業用のバイオ抗体原薬生産の一貫体制が整うことになる。
(画像はプレスリリースより)

中外製薬株式会社 プレスリリース
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/