ASP1585 追加剤形の申請
2015年9月30日、アステラス製薬株式会社(以下「アステラス製薬」)は、高リン血症治療剤「キックリンカプセル250mg」(一般名:ビキサロマー、以下「キックリン」)の追加剤形として開発しているASP1585顆粒製剤について、厚生労働省に承認申請を行った。
腎機能が低下した慢性腎臓病患者の多くは透析を余儀なくされ、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、高リン血症を発症する。高リン血症が持続すると、腎性骨症や、虚血性心疾患のリスクが高くなることが知られており、血清リン濃度を適正値の維持が極めて重要である。
キックリンはアミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合し体内へのリン酸吸収を阻害することにより、血清リン濃度を低下させることが期待できる。
キックリンカプセルの承認から顆粒製剤の承認申請への経緯
キックリンは、米国イリプサ社(現アムジェン社子会社)が創製し、2006年4月に同社と日本における独占的開発・販売権に関するライセンス契約を締結し、アステラス製薬が日本での開発を手掛けている。なお、キックリンはアステラス製薬が販売し、アステラス製薬と三和化学研究所で共同販促を実施している。
アステラス製薬は、2012年3月30日、キックリンの透析中の慢性腎不全患者における、高リン血症の改善の効能・効果で製造販売承認を取得し、2012年6月26日、日本において発売を開始した。
また、2015年3月17日に保存期慢性腎臓病患者における、高リン血症の改善の効能・効果追加の承認申請を行い、血清リン濃度の低下作用及び長期投与時における安全性は、キックリンカプセル販売の承認申請時に、国内で実施した透析中の慢性腎不全患者を対象とした第III相試験において、確認済みである。
今回、顆粒製剤の承認申請は、健康成人を対象として実施した生物学的同等性試験の結果に基づいて行っている。

アステラス ニュースリリース
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