導出先企業の買収に伴う譲渡
田辺三菱製薬株式会社は、9月17日、同社創出の脂質異常症治療剤(CETP阻害剤)「TA-8995」について、日本およびアジアの一部を除く全世界において特許・ノウハウの譲渡が行われたと発表した。
この譲渡は、同剤の導出先企業が買収されたことに伴うもの。
アムジェン社がデジマ社を買収
田辺三菱製薬は2012年、オランダのDezima Pharma B.V.(以下「デジマ社」)に対して「TA-8995」を導出した。デジマ社は欧州において、脂質異常症の患者を対象としたフェーズ2b試験を実施。単剤および「スタチン」との併用で、良好な試験を残している。
米国太平洋時間で9月16日、デジマ社は米国Amgen, Inc.(以下「アムジェン社」)との間で買収契約を締結したと発表。アムジェン社の買収提案にデジマ社が応じたという。この契約締結に伴い、デジマ社が持つ「TA-8995」の特許・ノウハウはアムジェン社に譲渡することとなった。
日本を含むアジアの一部での独占権利は留保
同契約により導出元である田辺三菱製薬は、日本およびアジアの一部を除く全世界における「TA-8995」の特許・ノウハウを、アムジェン社に譲渡する形となった。日本を含むアジアの一部における独占権利は、留保するとしている。
田辺三菱製薬は、デジマ社より買収額の一部を受け取るほか、ロイヤリティの一部も受け取るとしている。

「TA-8995」に関する、日本およびアジアの一部を除く全世界における特許・ノウハウの譲渡について - 田辺三菱製薬株式会社
http://www.mt-pharma.co.jp/shared/show(訂正)一部訂正について - 田辺三菱製薬株式会社
http://www.mt-pharma.co.jp/release/nr