抗がん剤との併用療法
オンコリスバイオファーマ株式会社は、カナダ国のMcMaster大学の研究グループと共同で、腫瘍溶解ウイルスOBP-301(テロメライシン)とチェックポイント阻害剤の併用について研究することを平成27年9月17日に決定し、9月24日に発表した。
近年、抗がん剤は新たなコンセプトで開発されている。例えば、チェックポイント阻害剤などのがん免疫療法や、同社が現在開発している腫瘍溶解ウイルスなどが該当する。
がん治療においても、安全性や有効性を重視して、複数の治療を同時に行う併用療法が主流になってきた。そのため、新規薬剤と他の治療法を組み合わせた新たな治療法の開発が進められている。
テロメライシンの治療領域
今回、同社は、腫瘍溶解ウイルスのテロメライシンを他の治療法と併用させることで、新たな治療法の開発に取り組む考えである。
同社はこれまで、食道がんや肝細胞がんなどの局所がん治療にテロメライシンが有効であるかを臨床研究、臨床試験で検討してきた。一方、McMaster大学はがん免疫誘導での実績をもつことから、同大との共同研究では、がん免疫関連にテロメライシンを併用した非臨床試験を行う。
今後、テロメライシンとチェックポイント阻害剤の併用による腫瘍抑制効果と、全身での腫瘍特異的な免疫細胞の増殖について検討を重ねる中で、局所療法から全身療法へとテロメライシンの治療領域を拡大する可能性を探っていく。

オンコリスバイオファーマ株式会社 プレスリリース
http://v4.eir-parts.net/