前治療歴がある患者に対する治療としてdexamethasoneの併用を適応拡大
2015年9月24日、小野薬品工業株式会社は、同社が日本で独占的に開発・商業化する権利を取得しているプロテアソーム阻害剤「KYPROLIS(carfilzomib)」について、FDA(米国食品医薬品局)が医薬品承認事項変更申請を優先審査対象に指定したことを明らかにした。
同剤は1から3回の前治療歴がある再発の多発性骨髄腫患者に対する治療薬として、2015年7月にFDAから承認を受けている。
今回の医薬品承認事項変更申請は、少なくとも1回の前治療歴がある患者に対する治療を対象に、同剤とdexamethasone との併用を適応拡大するためのものとなる。
歴史的に治療が困難な希少で複雑な血液がん
同剤が適応とする多発性骨髄腫は、血液がんの中で2番目に多く認められるもので、一般的に骨髄の中にある形質細胞の異常により引き起こされるがんである。
このがんは寛解と再発を繰り返し進行する。内在する複雑性のため、患者は予後不良に直面し、再発により悪化していく。歴史的に治療が最も困難な疾患の一つであり、希少で複雑な血液がんだ。

小野薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n15_0924.pdf