二つの制吐剤を一つの経口カプセル剤に
中外製薬株式会社と英国の中外ファーマ・マーケティング・リミテッド(以下「CPM」)、およびスイスのHelsinnグループは、9月10日、中外ファーマ・UK・リミテッド(以下「CPU」)がNetupitant-palonosetron配合剤「Akynzeo」の販売を英国で開始したと発表した。
「Akynzeo」は、二つの制吐剤を一つの経口カプセル剤とした薬剤。CPUはCPMの100%子会社であり、CPMは中外製薬の100%子会社にあたる。
抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐を予防
「Akynzeo」は、選択性の高いNK1レセプター拮抗薬「netupitant」と5-HT3レセプター拮抗薬「palonosetron」を、配合している。適応症は、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐の予防。
抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐は、がん化学療法における最も一般的な副作用の一つ。予防には明確なガイドラインが設定され、また複数の作用機序を持つ薬剤の併用が推奨されている。
NK1レセプター拮抗薬と5-HT3レセプター拮抗薬、そしてデキサメタゾンによる治療は、催吐性の高い薬剤をベースとする化学療法後の最適な制吐療法として、ガイドラインに記載されている。
欧州マーケットにおけるプレゼンスを向上
CPMは、「Akynzeo」の独占的販売権をHelsinnグループのHelsinn Healthcare S.A.より許諾されている。
中外製薬とCPMは、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐に苦しむ英国の患者に対して「Akynzeo」が、新たな治療選択肢となることを確信。また、Helsinnをはじめとするパートナーとの強固な連携とパートナーシップにより、今後も欧州マーケットにおけるがん支持療法市場でのプレゼンスを更に向上させるとしている。

Netupitant-palonosetron配合剤「Akynzeo」の販売を英国で開始 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/