「カプセル250」と「懸濁用散31.8%」
中外製薬株式会社は、8月24日、同社の免疫抑制剤「セルセプト」について、ループス腎炎に対する効能・効果追加の公知申請を厚生労働省に行ったと発表した。
申請が行われたのは、「セルセプトカプセル250」と、現在薬価基準収載待ちである「セルセプト懸濁用散31.8%」。
欧米ではループス腎炎に対する標準的治療薬
ループス腎炎は、自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスに合併する、難治性の疾患。全身性エリテマトーデスは、本年1月に施行された「難病の患者に対する医療等に関する法律」の指定難病に選定されている。
「セルセプト」は、2015年7月10日に開催された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、ループス腎炎に対する効能・効果について公知申請に該当すると評価された。また同剤は、欧米各国の治療ガイドラインにおいて、ループス腎炎に対する標準的治療薬の一つとして推奨されている。
迅速提供に向け、早期承認に取り組む
今回申請が行われた2剤形の内、「セルセプトカプセル250」は「腎移植後の難治性拒絶反応の治療」「腎移植、心移植、肝移植、肺移植、膵移植における拒絶反応の抑制」を効能・効果として、製造販売が行われている。「セルセプト懸濁用散31.8%」は、本年8月17日に製造販売承認を取得し、現在は薬価基準収載待ちの状態。
中外製薬は、ループス腎炎の治療薬として同剤を迅速に提供できるよう、早期承認に向けて取り組むとしている。

免疫抑制剤「セルセプト」「ループス腎炎」に対する効能・効果追加の公知申請について - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/