ADの標準治療薬
ノバルティス ファーマ株式会社は、2015年8月24日、軽度および中等度のアルツハイマー型認知症の治療剤「イクセロンパッチ」について、用法・用量の追加承認を取得したことを発表した。
同社が創製した「イクセロンパッチ」は軽度から中等度のアルツハイマー型認知症(以下AD)の標準治療薬として、米国、EUをはじめ92カ国で承認されている。
日本国内では、小野薬品工業株式会社との共同開発により、2011年4月の製造販売承認取得後、2011年7月、「イクセロンパッチ」「リバスタッチパッチ」として、同社と小野薬品工業から販売を開始した。
1ステップ漸増法
ADは進行性の神経変性疾患であるため、早い段階で治療薬の維持量投与を開始することが必要とされ、維持量に達する漸増期間の短期化が望まれていた。
「イクセロンパッチ」は1日1回から開始した用量を4週ごとに増量し、投与12週後に維持量に達する3ステップ漸増法が行われていたが、今回、二重盲検比較臨床試験で、1ステップ漸増法の忍容性、安全性、有効性は3ステップ漸増法と同程度であると立証、1ステップ漸増法が追加承認された。
患者の状態に応じて、4週間の漸増期間に維持量18mg/日を投与可能となり、有効な用量をより早く投与できることになる。同社は治療に新たな選択肢を提供できるものと期待している。

ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/