生分解性ポリマーを採用
テルモ株式会社は、8月10日、薬剤溶出型冠動脈ステント「アルチマスター」の国内における製造販売承認を取得したと発表した。
「アルチマスター」は、薬剤含有コーティングの材料に生分解性ポリマーを採用し、加えてポリマーならびに薬剤を血管組織に接する面にのみ塗布したステント。
年間約20万例に使用されているステント
ステントは、埋め込み型の医療機器。冠動脈が狭くなったり閉塞したりすることによって起こる狭心症や心筋梗塞などの治療に、用いられる。日本では、年間約20万例に使用されているという。
ステントは、血管内に留置後、細胞増殖などで再び狭くなることがある。そのため治療の大半には、薬剤が徐々に周囲に放出され細胞増殖の抑制が期待される薬剤溶出型冠動脈ステントが使用されている。
日本での販売開始は10月を予定
「アルチマスター」は、生分解性ポリマー採用などにより、長期的にみた場合のステント血栓症発生率低減が期待されている。また、コバルト合金の採用およびステントデザインの工夫により、血管内通過性の向上と血管への負荷低減も実現している。
同ステントは、2014年5月に欧州での販売開始以降、日本を除くアジアと中南米など40カ国以上で販売済み。今回の国内製造販売承認取得を受け、日本での販売開始は10月を予定しているという。
(画像はプレスリリースより)

テルモ、薬剤溶出型冠動脈ステント「アルチマスター」国内製造販売承認取得 - テルモ株式会社
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20150810