治療ニーズに応える新たな剤型
2015年8月17日、キョーリン製薬ホールディングス株式会社の子会社である杏林製薬株式会社(以下「杏林製薬」)は、厚生労働省より潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ顆粒94%」(一般名:メサラジン)の製造販売承認を取得した。
ペンタサは、Ferring社(スイス)により開発された薬剤である。錠剤は炎症性腸疾患の治療薬として世界107か国、顆粒剤は世界82か国(2014年12月時点)で承認されており、炎症性腸疾患の標準的な治療薬として幅広く使用されている。
炎症性腸疾患は、下痢や下血を頻回に生じ、社会生活に支障を来す難治性炎症性腸疾患であり、その病因はいまだ特定されておらず、根本的治療法がない。ペンタサなどのメサラジン製剤やステロイド製剤等による、活動期症状を抑え、寛解導入及び寛解状態の維持が治療目標となっている。
患者の服薬の負担を軽減
杏林製薬は、これまでにメサラジン製剤である「ペンタサ錠250mg」「ペンタサ錠500mg」「ペンタサ注腸1g」「ペンタサ坐剤1g」の4種類を発売し、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎及びクローン病)の治療に貢献してきた。
今回、治療ニーズに応える新たな剤型として、独自技術を活用したメサラジン高含有、顆粒剤「ペンタサ顆粒94%」の開発、国内承認取得に至った。
今回承認された「ペンタサ顆粒94%」は、錠剤が飲みにくい患者にとって服用しやすい顆粒剤であることが特長である。加えて、経口メサラジン製剤の1回服薬錠数が多くなる場合には、メサラジン高含有の「ペンタサ顆粒94%」により1回用量をワンスティック(メサラジンとして最高2000mgまで)で服用することが可能になる。

キョーリン製薬ホールディングス ニュースリリース
http://www.kyorin-gr.co.jp/news/docs/