先端巨大症と下垂体性巨人症を適用とする
ノバルティス ファーマ株式会社は、2015年7月31日付けで、ソマトスタチンアナログ(SSA)製剤であるパシレオチドパモ酸塩(以下、パシレオチド)について、先端巨大症および下垂体性巨人症を適応とする製造販売承認申請を行ったと発表した。
パシレオチド
パシレオチドは、ホルモンを過剰分泌させてしまう固形腫瘍(先端巨大症など)で発現が亢進している7ソマトスタチン受容体に結合し、活性化することにより8ホルモン分泌を抑制効果を持つSSA製剤。
EU(欧州連合)では、2014年11月に手術で効果が不十分又は施行が困難でかつ、既存のSSAでは適切な管理が困難である先端巨大症の患者向け治療薬として、また、同年12月に米国において手術で効果が不十分又は施行が困難な先端巨大症の患者向け治療薬として承認を取得している。
先端巨大症と下垂体性巨人症
先端巨大症と下垂体性巨人症は、下垂体前葉から慢性的に成長ホルモンが過剰に分泌される疾患。先端巨大症は、成長ホルモンおよびインスリン様成長因子(IGF-1)が過剰に分泌され、下垂体性巨人症は、骨端軟骨線閉鎖前の成長ホルモン過剰に分泌される。
なお、どちらも「下垂体性成長ホルモン分泌亢進症」として難病に指定されている疾患だ。
国内での患者数は、先端巨大症が約11,000名、下垂体性巨人症が約400名で、年間発症数はそれぞれ約700名および約20名と推定されている。

ノバルティス ファーマ株式会社 ニュースリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2015/pr20150731.html