同大発ベンチャー
東京医科歯科大学は、株式会社産業革新機構(以下、INCJ)の出資を受け、レナセラピューティクス株式会社(以下、レナセラピューティクス)を設立したことを2015年8月6日に発表した。
レナセラピューティクスは、同大大学院医歯学総合研究科脳神経病態学横田隆徳教授が開発したヘテロ核酸技術の事業化に取り組むものである。
これまで、同大は横田教授の新規核酸医薬「ヘテロ核酸」の技術に対して知的財産戦略、研究戦略による支援を行ってきた。今後は、レナセラピューティクスを同大発のバイオベンチャーと認定して、技術供与に加え共同研究や施設貸与の形で協力する予定である。
なお、レナセラピューティクスの代表取締役には、国内製薬会社で核酸医薬を長年開発し、国内外の核酸医薬研究者とのネットワークをもつ矢野純一氏が就任する。INCJはレナセラピューティクスに6億円を出資し、経営面でサポートする。
注目される核酸医薬
核酸医薬は抗体医薬に代わる次世代のバイオ医薬品としての期待が高く、世界各国が研究開発にしのぎを削っている。現在、実用化に際して、投与後の血中安定性や疾患部位への輸送方法、副作用などが課題に挙がっている。
横田教授のヘテロ核酸技術は、ドラッグデリバリー機能の付与によりこれらの課題を解決すると考えられる。レナセラピューティクスは同大以外に、他のアカデミア、核酸医薬関連ベンチャー企業とも連携して、この画期的な新規核酸医薬の技術の実用化を進めていく。

株式会社産業革新機構 プレスリリース
http://www.incj.co.jp/investment/info.html