利便性の高い舌下錠を開発
鳥居薬品株式会社は、スギ花粉症に対する減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬、TO-206の第II/III相臨床試験の速報結果を2015年8月7日に公表した。
同社が2014年に発売した「シダトレン(R)スギ花粉舌下液」には、冷所(2~8度)での保存という課題があった。同社はこの点を改善し、利便性の高い舌下錠としてTO-206(舌下錠)を開発している。
第II/III相臨床試験では、スギ花粉症患者にプラセボ対照、二重盲検、群間比較試験下を実施し、TO-206の有効性と安全性を検討した。速報結果によると、「総合鼻症状薬物スコア」の低下や舌下投与でのスギ花粉症症状の軽減が見られ、安全性などに問題はなかった。
今後、同社は厚生労働省に対して製造販売承認申請を行っていく予定である。
患者の理解が必要な減感作療法
減感作療法(アレルゲン免疫療法)は、アレルギー疾患の原因であるアレルゲンを低濃度から高濃度へと投与することで、アレルゲンへの過敏性を緩和する治療法である。
舌下減感作療法の場合、自宅で毎日服薬する必要があり、治療法に対する患者の理解が欠かせない。同社は情報提供ウェブサイト「トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ」にて正確な情報の普及に努めている。

鳥居薬品株式会社 プレスリリース
http://www.torii.co.jp/release/2015/20150807_J.pdfトリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ
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