全世界での販売および今後の開発権利を取得
アストラゼネカは、希少疾病の治療薬であるCaprelsa(R)(一般名:vandetanib、以下、vandetanib)の譲渡に関する最終契約をジェンザイムと締結したことを2015年7月27日に発表した。
同契約に基づき、ジェンザイムはアストラゼネカに対して、vandetanibの全世界での販売および今後の開発権利取得の対価として、契約一時金とさらなる開発および販売関連のマイルストンを支払う。
Vandetanib
Vandetanibは血管新生に関わるVGEF(血管内皮細胞増殖因子)、EGFR(上皮成長因子受容体)をターゲットとする経口のキナーゼ阻害剤。2005年にFDAから希少疾病治療薬指定を受け、現在は悪性度の高い症候性甲状腺髄様がんの治療を適応症として世界28カ国で承認されている。
両社の戦略が一致
今回の契約は、vandetanibがジェンザイムの希少内分泌系ポートフォリオに戦略的に合致する製品であることから、甲状腺がん患者のアンメットニーズに応えるというコミットメントを強化したいとしているジェンザイムと、注力する主要疾患領域をさらに絞り込みたいとしているアストラゼネカの戦略が一致したことによる。
なお、同取引は、米連邦取引委員会からの反トラスト法上の認可を含む、最終条件の対象になるため、取引の完了は2015年下半期になると予想されている。

アストラゼネカ ニュースリリース
http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/